デッドロックの再生について-1

生物ろ過について
白化したライブロックを海で再生して水槽に導入。ホヤ、インドケヤリ、フジツボや海藻類が活着しデッドロックがベントスクラウドに変化し水槽浄化に役立ちます。

ライブロックは水槽内で経時的に劣化しデッドロックとなります。このデッドロックを海で再生させ良質な生物叢が活着したベントスクラウド=水質浄化アイテムとして復活させる方法を詳細に解説

ライブロックは劣化する。

  • ライブロツクは水槽内の大切な浄化アイテム(①ライブサンド ②ライブロック ③天然海水 ④豊富なプランクトンを含む生物叢)の一つです。
    これらの関係はメインエンジンがライブロック、下支えするのがライブサンドとなります。これら水槽浄化エンジンを上手く廻すための燃料が天然海水であり、豊富なプランクトンを含む生物叢(ベントスクラウド等)となります。特に、生物叢の水槽導入の効果は絶大で飼育水がキラキラとしてコペポーダ等カイアシ類が発生し著しく水質を改善する事となります。
    ライブロックは多孔質岩に活着、棲息している石灰藻(棲息細菌類)が水槽内のデトリタス等から発生する有機物を硝化、脱窒する事により水槽内を浄化しています。当然生物ろ過システムとなりますので寿命があります。目安としては、ライブロックの石灰藻(ピンク~紫色)が剥落したり褐色や緑色の苔が付着しだしたり、ライブロックから砂状の破片が多量に落ちて来る様になると水質浄化効果は無くなります。

    詳細は以下を参照して下さい
    ※ ⇒ 小型水槽で大切な3要素(タイドプールまであと一歩)
      ⇒  小型水槽に最適な「ろ過システム」と「メンテ」とは?
  • 劣化したライブロックは通常、この時点で交換となります。今回のテーマはこのデッドロックを再利用してベントスクラウドが活着した新たなライブロックとして再生させる事です。
  • 実際に使用したものを以下に示します。 ライブロックは夏場に半年程度使用したもので苔が付着して廃棄したものとなります。 このライブロックを使用する理由は、その多孔質で複雑な形状にあります。一般的には死滅したコーラル類をライブロックに使用されているため生物叢の活着もスムーズになり易いからです。

デッドロックの再生方法

  • 今回は、デッドロックをベントスクラウドロック(イメージとしてはデッドロックに海藻類やフジツボ、イガイが付着しそれらの周囲にワーム類やプランクトン、ベントス類が集まりベントスクラウド=生物群集を形成したもの)に再生させる事としました。
  • デッドロックをそのままライブロックに再生させるためには豊富な光量、海流、高く安定し海水温、プランクトンの多さや石灰藻の活着等相当ハードルが高く今回はテストとしてベントスクラウドに絞りました。
  • 具体的には沖合の構築物にデッドロックを長期間吊るしてテストしています。 吊るす方法も①目が粗く強度の高い網に入れる方法(目開きと強度からから赤貝網袋方式) ②デッドロックにドリル等で穴を開けパラコードに結んで下げる(牡蠣ロープ方式
  • 今回テストした場所は外洋に面した沖合で潮流が激しく、上下動の大きい(波浪時は2m↑)場所であるため ①方式に当たっては深度は水面下1~2m程度とし 目開きはフジツボや海藻の付着によりデッドロックまで生物叢が到達するかが課題としています ②については デッドロック自体に強度が無く 潮流、波浪による破損等を課題としています。

デッドロックから良質なベントスロックへ(テスト結果まとめ)

  • ①赤貝網袋方式についての結果
    この方式は初夏の6月に投入した。海藻胞子の活着は既に始まっていた為、紅藻の時期としては遅かった事と今年は異常に海水温が高かった事も重なり期待した結果には程遠かった。海藻類の活着は少なく網目が赤貝袋でも細かく全体としてフジツボやスラッジの付着により予想通りデッドロックのライブロック化までは至らずベントスクラウド化で止まった。
    今回は試作段階であり、深度や方式の当り付けでは知見が得られている。現状では①方式では海藻活着は難しいものの、寧ろベントスクラウド化では良好な結果となった
    今後の課題として 投入時期の見極めとして12月に新規投入を実施したので次回に報告したい。
  • ②牡蠣ロープ方式はスラッジ、フジツボの顕著な活着は①方式よりは防げると考えているので、今回の12月投入を経過観測して行くので早春の海藻類の活着に期待したい
  • まとめ
    今回のデツドロックのベントスクラウド化については、水槽に導入した結果から言うと盛夏に岸壁のベントスクラウドを採取して投入したものより生物叢が豊富でとても良い結果が得られた。私の場合はライブサンドを相当厚く敷く飼育水槽でありベントスロックの投入は景観的に難があるがサンプ用としては効果が見込まれると思われる。(自家採取水槽派としてはこの方が色々なプランクトンやワームが見れて好みであるが・・・)
    ベントスクラウドの効果については以下を参照

    ※⇒ 盛夏こそベントスクラウドを活用した夏バテ防止策(生物ろ過強化策)

    投入時期での海藻類の傾向については以下を参照

    ※⇒ 厳寒期~早春 自家採取の注意点について 

    次回は、牡蠣ロープ方式の経過と赤貝網袋方式の冬季~早春結果を報告します。
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